気密漏洩検査
(1)加圧検査
特徴・加圧圧力が高く、検査範囲の油がきわめて少ないので、漏れの判断が明確となります 。
・万が一、漏洩の疑いがあった場合でも、ただちに配管ごとの検査を行うことができます。
1-1
タンク清掃後に検査を行う場合
タンク内のオイルを抜いた状態で検査を行います。タンク清掃後に検査を行う場合は、加圧試験が可能です。
1-3
配管のプラグ1
送油管、返油管等の配管にプラグをします。
1-5
加圧用配管の接続
マンホールにある計量メータ、給油口などにプラグをします。そのううち1カ所から加圧用、測定用の配管を設置します。
1-6
加圧開始
検査範囲の密閉確認後。検査範囲に設けた配管より、窒素ガスを一定圧力まで加圧します。20kpaを基準とし、地下水位に応じて圧力をあげて加圧します。
1-7
検査結果記録、判定
タンクに加圧した圧力の変動値を測定、記録。判定します。
1-8
検査完了
検査済みステッカーを貼り付けます。
補足
地下水位が著しく高い場合
地下水位が著しく高い場合は、気密空間への窒素圧力を高くする必要があり、配管等に負担がかかります。弊社では、安全確実な検査が行えるように、地下水位を下げたうえで検査を行います。
(2)微加圧検査
特徴
油液が入ったままの検査かでき、タンクローリー等の一時貯蔵施設が必要ありません。危険度の高い貯蔵物のタンク、大型のタンク、ガソリンスタンド等のタンクに適してます。
ただし、気相部・液層部の各々の検査が必要です。
2-1
作業実施例1
ガソリンスタンド。作業者の出入りができるマンホールがなく、ガソリンをタンク内から抜きとる作業は非常に危険度が高いので、。微加圧にて検査を実施します。
2-2
作業実施例2
トルエン、アセトン、その他有機溶剤系の貯蔵所。危険度が高く、危険物の抜き取りが困難な施設。
検査の準備
2-3
プラグ作業
送油管、返油管などの配管を密閉します。
2-4
プラグ作業2
通気管にもプラグを施します。検査範囲を密閉します。
気相部の検査
2-5
気相部の検査
検査範囲に設けた配管より、窒素ガスを一定圧力まで加圧します。加圧圧力は加圧法の1/10の2kpaとなります。
液層部の検査
2-6
液層部の検査準備
地下タンク内の油はそのままに、検査範囲を密閉します。タンク内液相部の音波を検知するため、マイクロフォンをマンホール等に設置します。タンク内初期騒音値を3分間、基準値として測定します。
2-7
液層部の検査
残油量、地下水位を考慮して所定の減圧値まで減圧(約-20kpa)します。3分間騒音変動値を測定し漏洩を判断します。
(3)配管単独の検査
タンク本体と配管を同時に気密検査を行い、漏洩の疑いがある場合などは、各々の配管について漏洩の確認を行います。3-1
タンク内でプラグ
疑わしい配管経路を一カ所ずつ密閉し、加圧試験を行います。所望の配管経路を密閉するためにタンク内からプラグが必要な場合もあります。
(4)漏洩事例
気密検査で漏洩が見られた箇所の例を示します。
4-1
地下タンク内での漏洩
地下タンク上部に錆による穴が開き、水分がタンク内に混入していました。
4-2
地下タンク内部改修
金属片と接着剤にて漏れ対策をほどこしました。再度気密漏洩検査を行い、漏洩が無いことを確認します。
4-3
漏洩例2
過去に使用していた配管がそのまま放置してあり、気密不良が確認されました。
4-4
旧配管から漏洩
過去に送油管に穴があき、配管を敷設し直したようですが、穴が開いた配管は途中で切断したまま開口したまま地中に埋めてありました。プラグをして処理しました。